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おずおずと前に出て、深々と頭を下げた。
その行動を見たマリーは、目を丸くした。
「あ、いや……気にしなくて良いわよ」
「はい。これからもよろしくお願いします」
ローラはスッと右手を差し出した。握手かな?
マリーも面食らったままの状態で、「こちらこそ……」と、その手を握った。
二人が仲良くなっても、ドゥーガがうるさいだろうな…………ん?
握手?
その手があったか!
「……では、私もお嬢様の執事ですので、これから何かとお会いになる機会もありましょう。よろしくお願い致します」
ローラに続き、流れが止まる前に右手を差し出した。
案の定、マリーは拒否することなく、俺の手を握った。
よし。これで良い。
「では、そろそろ私達は旦那様の元へ戻りますので」
ペコリと頭を下げて、「失礼します」と、ローラを促してその場を後にした。
ドゥーガの元へ戻る際、うざい猿共に囲まれたのは言うまでもない。
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