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ひい、ふう、みい……
数えてみたところ、ざっと二十数人くらいかな?
「どちら様でしょう?」
「…………」
返事なし。
ま、当然っちゃ当然か。返事して身元バラすバカはいないよね。
「……あ、あの」
「大丈夫ですよ。怖がる必要ありません」
ガタガタと震えていた御者の叔父さんに「すぐ済みますから」と言って、俺は刺客達に向き直った。
「そこにいられると邪魔で仕方ないんですよ」
俺が右手をスッと掲げると、それを合図に、刺客達がこぞって襲い掛かってきた。
「おやすみなさい」
ニコリと笑い、俺は魔法陣を素早く構築し、放った。
「無情の雷雨」
そう魔法名を唱えた直後、辺りは眩い光りに包まれ、轟音が鳴り響いた。
◆ ◆ ◆
「早く白状した方がいいですよ?」
「…………」
少し焦げ臭い匂いが鼻を突く中、俺はあえて魔法から外した刺客のひとりを尋問していた。
しかし。
これが中々口を割らない。見上げた根性だ。
周りには電撃の雨を受けて、痙攣している仲間がいるのに、怖がる素振りすら見せない。
……尋問から拷問に変えてやろうか? この野郎。
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