帰国

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その日を境に、俺は仕事が忙しくなり店に行くはおろか、電話もしなくなっていた。 キスで恋に落ちるほど過敏な感性は、衰えてしまっていたのだ。 何日かしてエミから電話が何軒も入っていた。仕事の区切りに留守電を聞くと「私明日韓国帰ります。会いたいです。」と伝言が入っていた。 もちろん明日も仕事は穴空けれないので、会うなら今夜しかないのだ、突然の宣告に仕事を放棄し、酷い雨風の中16号を下った。
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