プロローグ

2/5
前へ
/41ページ
次へ
8月が過ぎ9月に入ったころ残暑厳しく俺は行き着けの韓国料理屋でナムルつまみにビールを飲んでいた、その頃は不景気ながらも仕事は途絶えず店に入るのは決まって21時を過ぎていた。この店はいつ来ても客が俺しかいないので居心地がよかった。「兼ちゃんいつも1人だけど家は1人なのかい?」流暢な日本語で韓国料理屋『慶州』のママが珍しく話し掛けてきた、「そりゃ誰か家にいらぁ毎日飯食いにこないですよ」「なんで誰もいないんだ?」「しらんて」「寂しくないのか?」「ほっといてください」俺は面倒くさそうに答えた。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加