帰国

5/5
前へ
/41ページ
次へ
それから5分ほど取り留めない話をした。 「明日早いだから、荷物します。」「そうだね荷造りしなきゃね。」 店を出て歩き出した。ふと立ち止まり俺の胸に顔を埋めた、絶えず人の往来の途切れない大通りで、人目もはばからず、抱擁した。 「また会えるよ。」と果たせないだろう約束をし、別れた。 俺が見えなくなるまで、エミは手を振っていた。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加