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「はぁ・・・」
辺りを見渡しいったい何度目になるか分からない溜息をついた。
俺はカイト
どこにでもいる平凡な高校生だ。
身長は170cmくらいで成績は赤点ギリギリ、顔は可もなく不可もなくといったところだ。
そんな普通な俺が置かれている状況を説明しよう。
前後左右どこを見ても木しかない。
ようは森にいる。
別に樹海に自殺しにきて直前で思い悩んでいる訳ではない。
ましてや登下校中いきなり足元に転移の魔法陣が現れた訳でもない。
そんなものはナンセンスだ。
何故なら俺の最後の記憶はベッドで明日のことを考えながら目を閉じたところで終わっているからだ。
なら夢遊病か?
ありえないな、俺の住んでいる場所は都会で近くに森などない。
それにこれが夢遊病でないと、俺に決定づけたのはこれだ。
俺は今学ランを着ている、靴も履いている。
夢遊病では絶対ない。
ならなんだ?
俺は近くにある木の根元に座りながらまた考えに耽る。
しかし、それは叶わなかった。
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