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「ただいま…」
愛に出掛けの元気さはなくて
落ち込んだ声が聞こえた。
「空ぅぅ…。
あたしっ、自分の思…い、伝えたけど、
ダ、メだった…んだ。
振られ、ちゃった、よぉ……。」
愛が泣くのは久しぶりだった。
俺は愛に寄り添う。
「空っ…。
ありが、とうっ」
俺は寄り添うことしかできない。
言葉もかけることができない。
…だって俺は人間じゃないから。
俺、猫…なんだ。
俺が人間だったら、
愛を悲しませるようなことはしない。
なんで神様は俺を猫にしたんだろう。
俺は愛を死ぬまで愛するよ。
だから神様、
生まれ変わったら俺を人間にしてほしい。
今度は俺が愛を幸せにするから。
→END
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