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「一緒に行けば平気だよ
ほら、行くよ」
僕はそう言いながら
薺君に手を差し伸べた
薺君は少し不安そうな顔をし
僕の手をとった
燈李の部屋を出て、階段を降り
リビングのドアを開けた
「おはよ」
「おはよー日和」ニコ
「おはよ奏汰」
毎回思うけど
奏汰は朝から元気だよね
「おはよう日和」
「おはよ琥珀」
琥珀は優雅に珈琲を飲みながら
新聞を見ている
「はよー」
ソファに座って
顔だけこっちを向いてる燈李
「おはよ燈李」
薺君は何故か僕の後ろに
ぴったり引っ付いている
「………何してんの?
ほら、挨拶して」
薺君を前に押し出した
「…お、おはよ」
「「「おはよ薺」」」
ほら、平気でしょ?
3人共笑ってるでしょ?
薺君は安心したのか
3人に返事をしてもらえて
嬉しかったのか
少し涙目でにっこり笑った
やっぱり素で笑った方が
薺君には似合うよ
「日和」
「何?」
あ、呼び捨てになってる
「………ほんと、色々ありがと」
「別にいいよ
僕がしたくてしたんだから
気にしないで」ニコ
「//…あ、あのさ
俺燈李と付き合ってないから!」
「え?うん、知ってるよ?」
「俺……日和が好きっ」
薺君はそう言って
僕に勢いよく抱き付いてきた
その勢いに押され
薺君と一緒に後ろに倒れた
…………なんか
まためんどくさくなりそう
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