002  A secret byte and a kitten

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「……うざい」 僕はそう言い猫を下ろし 人口密度の高いキッチンから脱出した たたたたっと後ろから何かが かけてくる足音が聞こえ 後ろを振り向いた 「……何でついてくるの?」 猫をもう一度抱き上げた 猫はにゃーと鳴くだけ まあ喋ったら怖いけどね 「猫ちゃん日和に なついてるね」 特になつかれるようなこと してないんだけどなあ ぎゅうと後ろから抱き締めてきた 奏汰はニコニコと笑いながら 猫を見ている 一方猫は……僕の腕の中で 奏汰を威嚇中 「んー嫌われちゃった? あ、わかった猫ちゃん やきもち妬いてるんじゃない?」 猫が…やきもち? 「とーりちょっと来て」 奏汰は僕から離れ 燈李を呼んだ 猫は奏汰が離れた瞬間 威嚇をやめて 僕の胸辺りに頭をすりすりしている 「なんだよ」 「ちょっと日和を後ろから 抱き締めてくれない?」 ……へ? それは…だめだよ 「あ?何でだよ」 「いーから!」 「はぁ」 燈李は軽く溜め息をついたあと 僕を後ろから抱き締めてきた やばい、また胸が… 「あーやっぱり!」 「何がだよ」 「ほら猫ちゃん見て?」 視線を猫に向けると 猫は燈李を威嚇していた あーでも、それどころじゃない 心臓がうるさすぎる  
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