003     A storm is suddenly?

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「日和?」 ぽんと僕の頭に手を置き 顔を覗きこんできた琥珀 「顔色悪いけど大丈夫??」 「え?あぁ、平気 お弁当はもう出来てるからね」 僕はそれだけ言って リビングから出た 自室に入り 素早く制服を着て 急ぎ足で家を出て学校に向かった 学校に着いたけど まあ早い時間帯だから 誰も来てない 自分の座席に座り 机に頭を伏せた あーなんだろ このモヤモヤする感じ 別に燈李が誰とキスしようが 僕には関係ない なのに何でダメージ受けてるのかな? そんな事を思ってると よしよしと誰かに頭を撫でられた 前を見てみると 心配そうな顔でこっちを見ている 類がいた 「類?」 「大丈夫か? 顔色悪いけど」 あー琥珀にも言われたなあ 「平気」 「なんかあったのか?」 「………どうかな わからない」 自分の感情が わからないから怖い 「………おいで」 類は僕の腕を掴み 教室を出た 「……どこ行くの?」 「んー屋上」 「寒い」 「大丈夫大丈夫」 前も思ったけど こんな真冬に屋上に行くなんて 自殺行為だよね 寒いのが苦手な僕には 今の屋上なんて 只の死刑台にしかみえない  
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