003     A storm is suddenly?

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昼休みになると 奏汰と琥珀が僕の席まで来た 「一緒にご飯食べよ日和」 いつもの笑顔でそう 僕に言ってきた奏汰 奏汰は前の席に座り 右横に琥珀が座った 僕一緒に食べるだなんて 一言も言ってないのに 机をガンとくっつけてきて 僕が作ったお弁当を広げ始めた 「日和ってほんと料理上手だよね」 当然だろ 小学生の頃からしてるのに 下手だったらおかしいだろ 「母さん亡くなってから ずっと作ってるからじゃないかな」 「聞いちゃ駄目だと思うんだけど 日和のお母さんって「奏汰」」 奏汰がそう聞いてる途中で 琥珀が止めに入った 「ごめんね、嫌なこと聞いて」 「別にいいよ 母さんは僕が小学4年の時に 交通事故で亡くなった」 「事故、だったんだ」 「うん」 「悪いな日和 やなこと話させて」 琥珀はそう言いながら 僕の頭を撫でてきた 「大丈夫」 流石に母さんの亡くなった理由を話して 暗くなったり辛くなったりしない 僕はそんなに弱くない 「それより お弁当美味しい?」 僕がそう聞くと 奏汰は満面な笑みで頷いた 「いつも美味しいよ ありがとな日和」 琥珀の笑顔って ほんと綺麗だよね 琥珀の笑顔はドキドキする  
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