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「はー。」
ついに起きた。そんな彼は今日テストである。いつもの時間に起こされたが、昨晩はいつもより遅く寝た。当然勉強をしていたのだ。だからこそこの時間に起きるのはいつもより辛い。
「しゃあない、起きるか。」
ベッドを降り、スリッパをはいて部屋を出る。階段を下り、廊下に出たら、台所の反対側にある風呂場に向かい、脱衣所にある洗面台で顔を洗う。顔を洗うと目が覚める。
顔を拭き、脱衣所を出る。廊下に出て、反対の台所にはいる。
「おはよう!」
さっきとはうってかわり、元気な挨拶を彼はした。
「おはよう。」
返事は全くもって普通だった。特に面白い反応を期待していたわけではないが、どこかむなしさを感じる。
「早く食べて学校行くのよ。」
そう言って母はなにやら支度を始めた。
「どうしたの?そんな支度始めて。」
当然気になる。母は、
「今日PTAの集まりがあるから。」
そう言って台所を出た。またどこかむなしさを感じた。そんなつまらない朝。何かいいことを考えたい。
「そう言えば今日はテストだから帰り早いな。」
帰ったあとどこに遊びに行こうか考えていたところに母が、
「帰り早いなら買い物いってきてちょうだい。」
今の独り言が聞こえていたようだ。めんどくさいと思いながらも仕方無く了解した。
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