奉公

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例にひとつ話をすると、この少年の村が焼かれる前。 前とは言っても一月、二月の話ではなく、数年ほど遡らねばなるまいが… あるとき、村ではちょっとした遊びのようなものが人の間で広まった。 ねずみの尾に印を付け、放した数日のちに再び印の付いたねずみを捕らえるというものだ。 普通の者なら、そのねずみだけを捕まえようとするだろう。 しかし少年は違った。
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