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「Sランクの任務ってそんなに報酬高いのか!?」
「ああ。
ま、それなりに危険だから当然なんだけれどね。
Sランクの任務を一人で十回ほどこなせば、一軒家が建つ程だよ。」
ミルガントの話しにシレンは未だに目を丸くしている。
(なら、この先金には困らなさそうだな。)
とりあえずシレンは、エリサリアのヒモにならずに済むことを心の中で安堵した。
「……そーか…。
じゃあ、明日にでも依頼を受けて金を稼ぐかな。」
「私も賛成です。」
シレンの提案にエリサリアは了承した。
(でもなんだろーな……なんか上手く行き過ぎてる気がすんだが……
……気のせいか。)
そんな不安を胸に、とりあえずその日はお開きになった。
―――――――――――
「どうしたんですかシレン様?」
昨日の事を回想していると、ふいにエリサリアが尋ねてきた。
「いや、なんでもねーよ。
それにしても、まだ目的地には着かねーのか?」
「近くまで転移魔法陣で転移してきたはずなんですけれど……」
かれこれ歩いてもう1時間ほどになる。
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