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「いや、さっきも言っただろう?
平民が王都に入るには、商人か公的な立場の者でなければならないと。
魔法学園の生徒は一応の身分は保証されているから、生徒手帳を見せるだけで王都に入れるんだよ。」
「へぇ……
そいつは意外だな。
王都も変なトコロで無用心じゃん。」
「ま、王都からすればもし何かやらかしたとしても、相手が学生程度なら問題ないと思ってるんだろうな。」
しかし、ここでさらなる疑問が生まれた。
「なぁ、学園って貴族とかしか入れないんじゃないのか?」
シレンは頭に浮かんだ疑問を口にし、エリサリアが答えた。
「いいえ、必ずしも貴族でなければならないという規則はありませんよ。
ただ、授業料や教材費が他の学校より幾分か高いので、入学しているのが貴族かそれなりに裕福な平民となってしまうんですよ。」
「なるほど、金が高いのか……」
一人つぶやいたシレンに今度はミルガントが話す。
「金銭面は問題ないだろう。
Sランクの任務を一回でもこなせば入学に必要な額は稼げるさ。」
ミルガントの言葉にシレンは驚いた。
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