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朝起きて仏壇の前で手を合わせる。
仏さまや神さまは昔は信じてた。昔ね、昔。
今じゃ手を合わせていい事でもあればいいかな程度の信仰。我ながら飽き性だな。
手を合わせ終わってニュースを流し聞きしながら準備をする。
「~~党の五代吾朗代表が新総理に任命されました」
最初は「また変わったんだ総理」程度にしか思ってなかったこの朝の出来事が後にオレの、オレ達の運命を変えるなんて思ってもいなかった。
電車で40分かけて家政町にある野宮高校に向かう。
野宮高校は1クラス20人、それが7クラスあって学年で140人いる。なんでこんなに1クラスが少ないのかはよくわからないがクラス多く見せて見栄を張りたいのかもしれない。
教室のドアを開けて中に入るといつもの風景がそこに広がった。
「おはよ~」
このだるそうに話すのは慶次。あだ名は慶。毎回こっちまでだるくなるがゆるキャラ的な立ち位置でなんだか憎めない奴。
「あーやばいわー三谷あおいかわいすぎるわー」
不思議な空気持っている彼は陸。彼を理解するのは難しいが彼曰く考えるのではなく感じてほしいんだとか。
「うぇへへへ」
変な笑い方をするのは幹太朗。いつもニコニコしていてなにをしてもニコニコと反応変えないことからカビ🌕ンなのでは?とささやかれることも。
「なんなのなんなの?その笑い方なんなの?」
どうでもいい質問をするのは金子。バスケ部のマネージャーで面倒見がよく、後輩にも慕われている。
コイツらとオレは同じバスケ部でクラスも一緒だから中々仲が良い。
コイツらだけじゃなくオレは趣味も中途半端に手を出してきたから人よりも話の引き出しが多いからみんなと仲がいい。まあまあ学校は充実してる。
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