運命の分かれ道

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「上層部からの命令を伝えにきたのだ」 椿はそういうと、ポケットにいれていたメモのようなものを取り出した。 「これから、影山志紀は織原椿とともに北條彰宏の護衛を秘密裏にするように。というのが大雑把な内容だな」 「…何で俺があいつの護衛をしなきゃならねえんだ?」 あからさまにいやそうな顔をする志紀に答える。 「昨日、あなたの実力を見せてもらいましたが、あなたほどの実力者なら申し分がないと判断しましたので」 「…昨日の吸血鬼は『組織』が用意したものか」 「はい。我々があそこまで吸血鬼を誘導しました。しかしあの時あなたが反対の道に行くのではと思いましたので少し冷や冷やしましたが」 もし、あの時反対の道を通っていたらこんなことにはならなかったと思うと少し落ち込む志紀。 「まあしばらく、こんな俺でも使える機械をタダで貰っていたんだ。やるしかないか。 どうせ一番近くにいる俺がやればコストとかやすいだろうからそれも選ばれた理由だしな」 今まで使っていた機械を触る志紀。 「だが、なんであいつを守らねえといけねえんだ?」
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