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「ハアハア。何でこんなことに…」
周りの建物のせいで薄暗い路地裏に一人の男が汗だくになりながら息をしている。
彼は逃げていた。
いったいなにに襲われているのか彼自身解らなかった。
だが、これだけは本能でわかっていた。
――捕まったら殺される
だから『何か』から逃げるために汗だくになるぐらい走り回った。
「もう…流石に追っ手は来ないだろう」
男は一安心したのかその場で座り込む。
走り続けた結果で体力を消耗した分を取り戻していると彼の後ろから音がした。
まるで誰かが歩いているように。
男は心臓が止まりそうになりながらも、意を決してゆっくりと振り返るとそこには――
――『何か』の大きく開いた口があった
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