32人が本棚に入れています
本棚に追加
草薙浅黄と長峰真弓。彼女達も京都で活動を共にした者達を亡くしたため、葬儀に参加している。
彼女達は喪服姿でドームの外に設置されているベンチに座り話をしている。
「ギャオスの大半は航空自衛隊と駆けつけたガメラによって葬られたそうよ…?生き残ったギャオスは一斉に逃げ出したらしいわ。ただ…」
「ただ…どうかなさったんですか?」
長峰の言葉に対して浅黄が聞き返す。
「自衛隊の報告だと、ガメラはかなりの深手の傷を負ったらしいの。イリスとの戦いで受けたダメージもまだ残ってたと思うし、ギャオスが逃げ出した後、ガメラも海に落下して姿を消したのよ…」
それを聞いて、浅黄はショックを受ける。
「日本政府は攻撃の対象をまたギャオスからガメラに変えるつもりよ…。ガメラに悪気はなくても、彼等の戦いは多くの死傷者を出してしまったからね…」
「そんな…。ガメラと人間達が敵対すると、ギャオスを完全に葬る事ができない…ガメラはあの時、綾奈さんを助け出しました。ガメラだって、私達との繋がりを断ち切ったわけではないのに…」
「一度失った信頼を取り戻すのは、簡単な事じゃないわ?
ガメラは三度に渡って怪獣の驚異から私達を救ってくれた…。でも、ガメラは怪獣。いつかは私達に牙を剥くかもしれない。ガメラが自ら人間達との繋がりを断ち切る日も、そう遠くはないわ…」
長峰の言葉で浅黄はショックを隠せずにいた…
最初のコメントを投稿しよう!