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?「相変わらず忙しいみたいだな、ミリア」
大きなデスクの向こう側に座る女性の周りには積み重なった書類が何段もあった。
総てに細かい字がびっしりと書かれてある。
ミ「まぁね
郁、フード外しても構わないわよ?」
腰までの銀髪をかきあげ、緑の瞳で人間を見つめた。
その姿はとても可憐で、誰しもが振り向くだろう。
郁「あぁ」
郁と呼ばれた人間はゆっくりとした動作でフードを引っ張った。
スルリとフードは外れ、素顔が明らかになる。
ミ「相変わらず綺麗ね…」
ウットリとミリアは呟いた。
郁のフードを外した姿は、一言で言うと神秘的だ。
肩甲骨あたりまでの金髪は、光をよく反射し輝く。
ミリアのそれよりも淡い、翡翠色の瞳は大きく、綺麗な二重。
顔は中性的で美人の部類に入る。
華奢で身長もあまり高くないが、筋肉はしっかりついた男だ。
郁「綺麗とか有り得ないから
ミリアの方が美人だけど?」
ミ「嬉しいけど、貴方に言われると微妙ね…」
苦笑しながらミリアは言う。
郁はそんなミリアを不思議に思いながらも、ゴムで髪を縛った。
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