第15章

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郁SIDE 一瞬の暗闇。 次に目を開ける前に、羽根の角度を変え、風をつかみ、体をそらす。 そこを風が通り抜けて行った。 「成長したもんだなぁ、イヴ」 あいつがいた。 真っ黒な衣装に身を包み、ふわふわと宙に浮いている。 その向こう側には、臣がいた。 奴が手をあげれば、周りには次々と現れる矢たち。 その矢先は、俺と臣をそれぞれ指していた。 カチリと刀の鯉口に手をやる。 「さぁ、遊びの始まりだぁ!」 目の前に迫る矢。 抜刀の姿勢を取り、向こうの臣と一度目を合わせる。 そして、頷き合った。 決意は決まった。 願いも。 けして、揺らぐことはない。          
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