第15章

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ローブを抜けば、露わになる傷。 兄貴も郁にも。 見ているこっちが顔を顰めてしまいそうになる。 優「闇の力が濃いな……  悪いな、傷跡が消せそうにない」 郁「大丈夫  慣れてるから」 臣「俺も気にしねぇよ」 ジワリジワリと魔力が郁たちへ流れていく。 普通の人は、余程の腕の医者でない限り2人同時になんて治療できない。 2人、全く同じ傷であっても、流す魔力の量や勢いは違う。 もし間違えてしまえば、余計に傷を悪化させてしまうことになる。 それを優和は軽く、いとも簡単にやってのけた。 それほどの腕であるということ。 だから、優和は郁たちの治療担当にあてられた。 臣「…郁……」 郁「……どうした?」 臣「今日であいつは傷ついたか?」 郁「傷があったとしても、包丁で指を切った程度  もう塞がってるよ……」         
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