第15章

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聖書にはあいつは出てこなかった。 しかし、郁たちはあいつと戦わねばならないらしい。 あいつが魔物であることはほぼ確定だろう。 幾ら、姿形が人に近かろうとも。 臣「あいつは堕落した神だ  神様達が世界のバランスの為に天界を創った時、  同時に何柱かの神を創った  それが、属性神や、時の神など  世に知られている神様達だ」 郁「その中で最も優秀だったものがいた  その名前はルシファー  もともとは秩序の神だった」 千「そんな神がどうして堕落を……」 郁「男神様に反旗を翻したんだ  その罪で堕とされた」 臣「傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲  神が課した禁忌をルシファーは破った」 神の逆鱗に触れ、雷によって堕とされる男。 その様子がありありと頭の中に浮かぶようだった。 思えば、そいつは最も人に近かったのかもしれない。         
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