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優れていることは更なる欲を生む。
欲は人間らしさだ。
その点、郁と兄貴からはその人間らしさが見えない。
俺が知らないだけかもしれないが。
確かに兄貴たちは何もかもに優れていて、これ以上望むものはないかもしれない。
郁「堕ちたルシファーは魔界の門の奥に
取り込まれた
欲深かったあいつは門と同化し、
更なる力を手に入れた」
けれど、綴られたストーリーに逆らわずにいるようにも見える。
俺だったらきっと、前回の時にもう全てをやめてしまっているだろう。
人に裏切られ、殺された時に。
それが人の抱く、恐怖と逃避だ。
しかし、2人は決して逃げようとしない。
臣「更に脅威にはなったが、便利なこともあった
あいつが門と同化してくれたおかげで、
あいつを封印すれば門も閉まるようになった」
郁「だから、俺たちはあいつと戦う
あいつを消滅させることが出来れば、
門はこの人間界から消滅する」
それは美学かもしれない。
けれど、人間らしくは思えない。
門を封じることは、郁たちが命を手放すことだ。
どうして郁たちはそれを恐ろしいと思わないのか。
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