第15章

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臣「何度も生まれ変わって、少しずつズレは  生じていたんだ  今回、それが大きくなってシワ寄せが来た」 悪いほどに客観的だ。 人は、自らに被害がない死に淡白だ。 流れるニュースによくある死。 人はけしてそれを心から嘆くことはしない。 次の日には忘れてしまう。 郁たちは、被害者が自分達でもそうなのだろうか。 郁「俺が生まれなくては、世界は崩壊するしかない  だから女神様は臣を手元に置くことで、  人間界への黒の魔法の影響をなくした」 臣「そして、俺は郁が俺と同等の力を持つまで  扉の向こうにいたんだ」 話がいったんの区切りがつき、時計を見てみると郁たちが帰って来てから2時間以上がたっていた。 かなり長い間話しこんでいたらしい。 聞きたいことはまだまだある。 けれど、それをどう言葉に乗せていいのかがわからないのだ。              
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