第15章

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ル「取引をしようじゃねぇか!」 郁「……取引?」 欲が無いとは言わない。 もっと、もっと、と生まれ出るものはある。 けれど、愛を伝え、答えてくれた。 全ては、それで完了している。 ル「お前らは逃してやろう  いや、お前が関わってきた奴らは  見逃してやろうぞ  その代わり、他の者らはいただく」 物語で言うなら、The End。 To Be Continuedではない。 俺の恋の物語は終わったのだ。 この先は、読者の好きに考えればいい世界。 未知で、不確定で、希望にあふれた場所。 ル「悪くねぇ条件だろ?  お前らは初めて、人生を謳歌すればいいさ」 けれど、此処は現実世界で。 俺は主人公ではない。 そして、俺は中途半端ながらもヒトだ。 貪欲で、強欲で、愚かなヒト。          
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