第15章

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潤目線 また千里達が戦っている。 昨日と変わらない戦況。 次々と、倒して行っているが少しも減っている気がしない。 この戦いが終わる気がしない。 チラチラと白の時計を見てみるが、動き出す気配を少しも見せない。 あの時計は、郁がそこに設置させてから少しも動かない。 それは終わらない戦いを示していた。 優「鷺ノ宮、こっちだ!」 魔力を消費させては、休んで回復させる。 その繰り返しで急激に俺の魔力量は増えた。 俺だけではない。 この戦いに関係している者全ての、だ。 けれど、まだまだ郁には届かない。 魔力量が増えて、他人の魔力をより正確に察知できるようになった。 どうやら、俺はそちらの方に才能があったらしい。 そして、郁の魔力の感知もより正確になった。 だから分かる。 郁と兄貴の別格さが。           
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