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視界が霞む。
足が震える。
隣をちらりと見れば、臣も同じような状態だった。
ル「まだまだだろぅ?
まだ前座だぜぇ?」
ふわっと優雅にルシファーが手を広げれば、目の前の光景に開いた口が閉じられなかった。
臣「…嘘だろ……」
そう思いたくなるのも不思議ではない。
陣のまわり中を囲い込む、数万とも取れる矢。
これが一斉に結界に向かうと思うと、ぞっとする。
1か所に1本なら、防ぐことはできる。
けれど、これだけ連続で突き刺されば、無理だ。
ル「さぁ、踊れ!」
パチンと指が鳴った。
本気の死を覚悟する。
けれど、怯むわけにはいかなかった。
それは臣も同じこと。
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