第15章

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まるで煙のように全ては消え去った。 先程まで目の前に会った矢は消え、静寂が支配した。 2回目の戦いが終わったのだ。 一時的に門は閉じ、ルシファーは戻った。 だから、弓矢も消えた。 それを頭が理解し始めると、一気に力が抜ける。 地面に叩き付けられるように、体は崩れ落ちる。 痛いはずだが、痛みはもう感じなかった。 ただ、寒い。 霞む視界で臣を見た。 同じようにこっちを見ていた。 互いに全てを悟っていた。
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