第15章

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潤目線 郁たちの体が崩れ落ちる。 郁の白い魔剣のローブは恐ろしいほど赤く染まっていた。 潤「郁っ、兄貴!」 結界に近づくが、そこから先へ進めない。 拳がドンっと結界にぶつかった。 マーブル模様の結界は、まだ郁たちに息がある証。 魔法の発動者が死んだ場合、その魔法はたちまちかき消える。 一般人の常識を郁らに適応しても大丈夫なのかは分からないが、そうであるはずだ。 潤「郁、魔法を解いてくれ!!」 何度も何度もたたくが、結界はびくともしない。 それもそのはずだ。 あの夥しい量の矢を防ぐために作られたものなのだから。 チラリと黒の時計を見る。 次の戦いまで、30分ほどしかなかった。 こんな状態で、次が戦える筈がない。 潤「郁っ!」 皆で叫び、結界を叩く。 すると、ズルリと郁の体が動きだした。 郁「……ごほっ…」 体を引き摺るようにして、兄貴の方に近づく。       
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