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臣も拡声魔法をかけたのか、声が結界に反響し響く。
表情は見えなかったが、その声色から想像はできる。
それほど、長く過ごしてきた。
郁「……ゼウス様……」
ザワリと大気は揺らぎ、髪がそれに煽られる。
何時の間にか、括っていたのに、解けてしまっていた。
今ではもう、歩く時にも引きずってしまうほどだろう。
先程の結界の強化でかなりの力を使ってしまった。
郁「…天にまします、我らが神よ…
我が…祈りを聞き届け……たまえ」
カチリと下から音がした。
白の時計が動き出した。
黒と白の時計は同じ時刻を指し示す。
後、5分。
郁「我が…名はイヴ
白の魔法が……主なり」
色んな事があった。
楽しかった。
楽しかった。
楽しかった。
永遠と思えるほどに。
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