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空が割れ、太陽がその姿を現す。
ゼウス様に願いが届いた証。
それに知らず知らず、笑みが零れた。
これで、皆助かる。
一直線の太陽光を浴び、白い十字架が光り出す。
硬かった石の様なこれが、ぐにゃりと曲がる。
もう十字架の原形をとどめず、蔦の様なものが何本も現れる。
ル「さぁ、続き……!」
無数の矢とともに現れたルシファーは目を見開き、言葉を失う。
ル「何故だ!
お前は、そんな事をするはずねぇ!!」
ルシファーは理解できないのだ、根底から。
一度、そうだと思いこめば疑わない。
自分の価値が他の人にとってもそうだと信じて疑わない。
だからこその傲慢。
だからこその強欲。
郁「…お前には…一生分からないさ……」
蔦の1本がまとわりつき、俺を地面に下ろす。
他の蔦らはルシファーの方へ向かって行く。
それらを矢で応戦していくが、敵うわけがないのはルシファーも知っている。
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