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あの蔦にはゼウス様の力がこもっている。
親が子に適うわけがない。
潤「…郁……」
今度は俺が先輩達を見上げる格好となる。
泣きそうに歪んだ顔が痛々しかった。
胸が痛むけれど、こんな表情にさせたのは俺だ。
郁「……」
何も言葉が出てこなかった。
だから笑う。
先輩は俺の笑顔が好きだと言ってくれた。
だから笑う。
最後まで好きな俺でいられるように。
だから笑う。
潤「…っ、郁……」
暖かさに体を包まれた。
先輩の体が震えている。
先輩の肩越しに見えた皆の顔も歪んでいた。
瞳に涙をためて。
ル「くそぉ!!」
ルシファーの体に蔦が無数に絡みつく。
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