第16章

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分かっている。 分かっている。 頭では理解している。 呉「……あぁ、そうですか  貴方は怖いんですね  今の気持ちが消えてしまう事が」 潤「…な……」 呉「違いますか?  郁を愛しいと思う気持ちが、  いつか消えてしまう事が怖いんですよ、  貴方は  だから、今すぐにでも郁に触れたい」 そんな筈じゃないと、思っているはずなのに、何も言葉は出てこない。 図星だからか? そんなことあるわけがない。 本当に? 呉「図星だから、何も言えないんです  そうなら、早くその石を捨てなさい  早く、郁のことを忘れなさい  そして、2人が目覚めても決して  現れないでください  郁は貴方を永遠に愛しているのに、  そんな些細な気持ちで会いに来られても  迷惑でしょう」            
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