第16章

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潤「捨てねぇ、絶対に!  愛してるんだ!  でも……  この気持ちをどうしていいか分からねぇ…」 俯き、頭を抱える。 いつも、夢を見る。 とても幸せな夢だ。 郁と共に、あの桜の木の下にいる。 頬に触れると、それはふわりと赤く染まる。 そして、笑顔が咲く。 いつも、そこで目が覚めた。 そして、郁のいないことを思い知る。 眠ることが嫌になった。 けれど、会いたいから、また眠る。 同じことの繰り返しだ。 呉「我慢しなさい  それが私達に与えられた、罰です」 潤「な……」 呉「臣達は私達のために自らの時間を捧げました  私達はそれに甘え、享受するだけですか?  私達は、特別な物を与えてもらったのです  それに対価を払うのは当然のことでしょう?」             
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