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「あのっ…! 朝ご飯が出来ていますので、準備が出来ましたら下に来てくださいですのっ…!!」
メイさんは早口でそう言って、扉を開けて出ていった。
「………ふぅ」
なぜか溜息が出る。
そして、天井を見る事によって、昨日の出来事が思い出されていった。
『メイリーンの傍に居てやってくれ』
ティファニアの王であり、メイさんの兄さんでもある、妹思いなリアンディスさんの言葉。
それは、半永久的なクエストの依頼でもあった。
俺は、昨日、その半永久的なクエストを受注したのだった。
昔から、困っている人や、苦しんでいる人は放って置けない性格だった俺は、依頼されたクエストは、全てこなしてきた。
たとえ、どんな危険なクエストでも絶対に受ける。
それは、旅に出る前に決めた事だった。
「なんだかんだで…自分の決まりをちゃんと守っているんだな…」
はぁ…。
もう一度溜息をついて、ベッドから降りる。
そして、下にあるバッグを開き、着替えを取り出した。
パジャマからそれに着替え、部屋から出る。
扉を閉め、廊下を見渡す。
ここは2階の廊下で、7つ程扉がある。
これらは全部部屋らしい。
メイさんが言うには、他のギルド員の人達は自宅からここに通うため、部屋が空きまくっているらしい。
部屋を使っているのは、アリアーネさんと、メイさんと、俺だけなので4つも空き部屋だ。
部屋の中身は全部同じで、ベッドと、クローゼットと、大きめの机と椅子と、シンプルである。
部屋自体が広いため、なにもない部分が多く、床でもゴロゴロ出来る。
しないけど。
廊下を歩き、階段を降りる。
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