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ホウメイが目覚めたのは2日経った後だった。
ホウメイ「ここは?」
爺「お?気がついたようだの?」
ホウメイの目に見えるは、笑顔の似合う好々爺。
安心する。
が
思い出した。
あの日の、鬼神のごとき強さ。
怖い…。
爺「お前名は何と言う?」
ホウメイ「ホウメイ…」
爺「ワシが生きる方法を教えてやる」
ホウメイは、ガタガタ震える。
爺「…」
爺「ワシが怖いか?」
ホウメイは、正直に頷く。
爺「ほうか?お前の判断は正しい、しかしその人を知らないで怖いと言うと、あそこにおった人と同じになるぞ?」
ホウメイは気がつく、知らなかったから怖かったのか…。
だから、良く知る隣の店のおばあさんは話しかけてきたのかと。
ホウメイ「ごめんなさい」
爺「素直でいい子じゃ」
爺「ホウメイも、話せば良かったんじゃ、きっと分かってくれる人が居るはずじゃ」
爺「現にバニルの息子…確か…レイとかいったかの?その子はお前に心開いておったろ?」
その人は本当に優しく、優しく頭を撫でる。
ホウメイははっとすると。
爺「これかな?」
すると、鋭さを増したままの角、天衝角が爺のてにあった。
爺「これはの、おまえさんが生きるために必要での、ワシがひらってきた」
爺「さてと」
と言い腰を上げ歩く。
爺「ついて来なさい」
ホウメイは、疑いもせず着いていく。
爺「おまえさんの生きる道を一つ提案したいのじゃが」
爺「冒険者になるのはどうじゃ?」
爺「戦い方はワシが、教えよう」
爺「ちなみにワシの名前は、ヨシミツ=イワオじゃ」
ヨシミツ「これをおまえさんにやろう…」
それは、ヨシミツがしている物と同じネックレスだった。
ホウメイにヨシミツがかけると、ホウメイの体に変化があらわれた。
急に体が重くなる、疲れで乳酸が溜まって、鈍くなるとかそういう感じではない。全身に鉛の服を着せられたような、そんな重み。
ヨシミツ「これをワシが良い、と言うまでけして、外してはいけないぞ?」
こんなんじゃ生活出来ないと思った。思ったことを口にしてみた。
ホウメイ「これじゃあ、生活出来ないよ?」
ヨシミツ「それじゃあ、ワシのと交換するかの?」
ホウメイの体が一気に軽くなる。
そして、ヨシミツのネックレスをかけた途端
ドンと音がしてホウメイは、地面に伏せる。
ヨシミツ「はっはは。それで生活出来れば大した物じゃ」
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