ホウメイ編

11/17
前へ
/22ページ
次へ
ホウメイが目覚めたのは2日経った後だった。 ホウメイ「ここは?」 爺「お?気がついたようだの?」 ホウメイの目に見えるは、笑顔の似合う好々爺。 安心する。 が 思い出した。 あの日の、鬼神のごとき強さ。 怖い…。 爺「お前名は何と言う?」 ホウメイ「ホウメイ…」 爺「ワシが生きる方法を教えてやる」 ホウメイは、ガタガタ震える。 爺「…」 爺「ワシが怖いか?」 ホウメイは、正直に頷く。 爺「ほうか?お前の判断は正しい、しかしその人を知らないで怖いと言うと、あそこにおった人と同じになるぞ?」 ホウメイは気がつく、知らなかったから怖かったのか…。 だから、良く知る隣の店のおばあさんは話しかけてきたのかと。 ホウメイ「ごめんなさい」 爺「素直でいい子じゃ」 爺「ホウメイも、話せば良かったんじゃ、きっと分かってくれる人が居るはずじゃ」 爺「現にバニルの息子…確か…レイとかいったかの?その子はお前に心開いておったろ?」 その人は本当に優しく、優しく頭を撫でる。 ホウメイははっとすると。 爺「これかな?」 すると、鋭さを増したままの角、天衝角が爺のてにあった。 爺「これはの、おまえさんが生きるために必要での、ワシがひらってきた」 爺「さてと」 と言い腰を上げ歩く。 爺「ついて来なさい」 ホウメイは、疑いもせず着いていく。 爺「おまえさんの生きる道を一つ提案したいのじゃが」 爺「冒険者になるのはどうじゃ?」 爺「戦い方はワシが、教えよう」 爺「ちなみにワシの名前は、ヨシミツ=イワオじゃ」 ヨシミツ「これをおまえさんにやろう…」 それは、ヨシミツがしている物と同じネックレスだった。 ホウメイにヨシミツがかけると、ホウメイの体に変化があらわれた。 急に体が重くなる、疲れで乳酸が溜まって、鈍くなるとかそういう感じではない。全身に鉛の服を着せられたような、そんな重み。 ヨシミツ「これをワシが良い、と言うまでけして、外してはいけないぞ?」 こんなんじゃ生活出来ないと思った。思ったことを口にしてみた。 ホウメイ「これじゃあ、生活出来ないよ?」 ヨシミツ「それじゃあ、ワシのと交換するかの?」 ホウメイの体が一気に軽くなる。 そして、ヨシミツのネックレスをかけた途端 ドンと音がしてホウメイは、地面に伏せる。 ヨシミツ「はっはは。それで生活出来れば大した物じゃ」
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加