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ホウメイ「やっぱり元に戻してください!」
ヨシミツ「素直でよろしい!」
ヨシミツ「さてと」
ヨシミツ「実際に教えていくかのぉ…」
馴れるまで、長い年月が必要だった。
ヨシミツ「良し、ホウメイよ?」
ホウメイ「はい!」
ヨシミツ「<逢魔ヶ時の首輪>を外しても良いぞ?」
逢魔ヶ時の首輪とは、自分の体を重くして鍛える首輪が、その名前だ。
この時ホウメイ13才。足った3年でネックレスを10個変えたのは異例の早さで、イワオ流武術始まって以来の天才の声も聞く。
ホウメイは、静かに目を閉じると、ネックレスを外し地面に落とした。
ヨシミツ「この岩を割って見せよ」
それは第一弾の奥義習得の試練
<天然石割り>だ。
ホウメイ「はい!」
ホウメイ「でぇーーーーーぃ!!」
ゴキンと音がして、拳が当たる。
割れなかった。
ヨシミツ「一撃で割れとは言ってないぞ?」
ホウメイは何度も拳を岩にぶつける。
あきらめかけたその時だった。血が滲む拳に、生命力が持っていかれるのを感じた。
拳が青白く光る物に包まれるのを、目で見て取れた。
行けると思い渾身の力を込め岩に拳を打ち付ける。
ホウメイ「やああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
先ほどとは明らかにインパクト時の音が違う。
岩にヒビが入る。
岩が二つに割れ割れた!
ホウメイ「先生!」
ヨシミツ「よくやった!ホウメイよ」
ヨシミツ「拳に生命力が、持って行かれるのを感じたか?」
ホウメイ「はい…」
ヨシミツ「それが、オーラ変換じゃよ」
ホウメイ「オーラ…」
ヨシミツ「お前さん、武器とはなんぞ?」
ホウメイ「…人が持てて、他に傷を与えるものです」
ヨシミツ「違うな…その答えじゃあ50点じゃな」
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