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悔しかった。
坂本さんに負けたことにじゃない。
自分に負けたことに。
練習をサボることばかり考えていた自分に。
前を向けと言われても足元を見ることしか出来なかった。
私を抜き去り、さらに私を置いて走る坂本さんの背中が小さくなる。その姿は今でも脳裏に焼き付いている。
『健二ぃ…』
『お疲れさまっす。先輩、カッコ良かったっすよ。次は俺の番です!ダウンついでにアップ付き合ってくださいよ!』
『…うん。ありがとう。健二も頑張らないとね!』
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