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まぶたの隙間に光が射し込む。
まぶしい。
その向こうに憧れの美容院『ゼオン』が見えた。
あらかじめ下調べはしてあった。
雑誌で見て心を掴まれた
カッコイイ美容師の青樹さん。
ここで働いていて、お昼の今頃にランチのために抜けてくる。
万が一、階段から降りてくるのが青樹さんじゃなくても
ゼオンの美容師さんやお客さんならカッコイイ人が多いだろうという計算もあった。
この階段から未来の恋人が降りてくる。
ドキドキしながら階段を見つめた。
降りて……
「まいど~」
軽快な足音と共に降りてきたのは
「はぁっ!?」
蕎麦屋の出前の男性だった。
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