両雄、会い見える。

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「王甫から?」 凄いジャストなタイミングだ。 丁度さっきまで考えていただけに、ちょっとドキドキしながら浅葱から書簡を受け取る。 ゴホン。 と、咳払いして書簡を広げる。 『どうせ兄貴はいつまでたっても董卓陣営を諦めないでしょうから私が折れてあげます。 兄貴はこの国の王で、私は臣下ですから兄貴の思いを組むのもやぶさかではありません。 董卓陣営を取り込む計画に関する草案ですが、それは琥珀(田豊)と蘇芳(徐庶)に提出しました。 今頃は二人で改良している所でしょう。』 おお。 何だ考えてくれてたんじゃん。 悩んで損した。 て言うか、どうせ兄貴はから入るな。 『追伸:しばらく仮病で休みます』 「王甫ーーーっ! 仮病は病気じゃねぇぞぉー!!」 俺が脇目もふらずに王甫に合いに行ったのは仕方なのないことだと思う。 ◆◆◆ 初平2年(191年)。 洛陽の都。 「ごめん月、ボクの力が足りないばかりに」 「そ、そんなことないよ詠ちゃん。 ……ありがとう」 「……月」 宮殿内では董卓・賈駆を始め、呂布・陳宮・張遼・華雄と名だたる将が揃っていた。
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