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「なっ!?
魔王、黒田熊熊ですって!?」
賈駆のその言葉に、張遼と華雄が再び武器を構える。
「な~に~!?
お前!恋殿の純情を弄びやがりましたね!?」
「……陳宮、めっ」
「あぁ、でも恋殿ぉ」
今にも飛び蹴りを繰り出しそうな陳宮を呂布が収めるのを横目に、黒田は賈駆や警戒する華雄と張遼に尋ねた。
「そうだが?
何か問題でもあるのか?」
「お、大有りよ!
あんた朝敵じゃない!」
賈駆の叫び。
「クハッ、ハハハ、ハーハッハ」
黒田の応えは高笑いだった。
「何を言ってんだお前は?
お前らも同じ朝敵だろうがよ」
「なっ、ボク達は違っ――」
「違わねぇよ。
お前らが自分を真の漢臣だと思っていようと、董卓殿がどんな気持ちで帝を守っていようと、そんなのは関係ねぇ。
今、董卓殿が帝を傀儡に都で好き勝手をしているという風評が世間に広がり、多くの者がそれを信じ、董卓殿は逆賊とされている。
これは覆しようのない事実だ。
諦めろ。
お前らは既に奸臣の烙印を押された朝敵だ」
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