両雄、会い見える。

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黒蜀。 度々聞く名前だ。 しかし、俺の知っている歴史では登場しない名前だ。 王の名は黒田熊熊。 これも知らない名前。 ただ、黒田って日本名な気がするのは気のせいか? もし、そうだとしたら、俺みたいに現代から来てしまった可能性はないか? だったら会ってみたい。 会って何故国を建てたのか。 戦ばかりを起こすのか。 三国の英雄達と対峙する道を選んだのか。 そして、魔王と呼ばれてまで漢朝を外から壊そうとするのか。 俺は黒田熊熊さんに本心を聞いてみたいと思った。 使者が来たことを知らせに来た兵士が天幕から出て行った。 どうやら使者と会う事で話が決まり、使者を呼びに行かせたようだ。 俺は孫堅さんの代理で参軍した、雪蓮(孫策の真名)に話しかけた。 「確か使者の名前は徐庶って言ってたけど、どんな人なんだろうな」 「さあね。 でも、あの噂の魔王が使いに出すくらいの人物なら、一筋縄じゃいかないでしょうね」 成る程と頷く。 益州の黄巾賊を討伐するやいなや益州を平定し国を建て。 5万の官軍を8千の兵で破り。 南蛮を傘下に加えたと思ったら、同時期に西域を平定。 漢朝が乱れていたとはいえとんでもない離れ業だ。
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