両雄、会い見える。

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「そして、それは的中したわ。 貴方は益州を平定し、周辺諸国を取り込み、都を無血で手に入れ、漢朝を南北で対立するように仕向けた。 まったく。 見事な手際よ、魔王・黒田」 北の勢力。 北漢こと、小帝を担いだ袁紹。 幽州・冀州・并州・青州・エン州・徐州・豫州、以下7州。 南の勢力。 南漢こと、玉璽を手に入れ皇帝を名乗った袁術。 荊州と揚州の2州。 州の数で言えば遥かに袁術側が劣っているが、実質、領土の広さは五分と五分だ。 だからこそ、袁紹は曹操等から帝の名を借りて領地を奪い取ったのだ。 そして、その結果、曹操は散々な目にあったようだが。 さて。 「世辞なら不要だ。 それより、そろそろ軍をここまで進めた真意を聞きたい所だが……。 まさか、その疲弊した軍で俺の軍と戦う気じゃねぇよな?」
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