政略結婚と、張任の思い出。

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だからこそ、ここで魔王と縁談を結び、孫家は魔王を後ろ楯に袁術から独立する。 「だけど、そう上手くいくのか? 魔王からして見れば敵国の食客が縁談を申し込んでくるんだぞ?」 「必ず上手くいく」 北郷の疑問の声に対し、周瑜は断言した。 「190年~195年まで黒蜀は未だに兵の血を流させてはいない。 反董卓連合の時とて軍を動かしはしたものの、そちらは囮で、その動いた大部隊に注意を向けるのが目的だったのだ。 そして、まんまと本命の使者の目的に気付かず、連合は瓦解。 全ては勢力を分断対立させ、その間に力を蓄え来るべき時に備えるため。 魔王は私達との縁談を好機と見るだろう。 南漢で起こる混乱を時と見るだろう。 南漢さえ平定すれば、後は北漢を多面的に攻撃し、じきに方がつくからな」 周瑜の言葉に場が静まりかえる。 その空気を変えるように雪蓮が明るく声をだす。 「ま、そういう事ね。 それから、魔王には私が嫁ぐわ」 「「はぁーーーー!?」」 「待ちなさい雪蓮! 貴女は孫家の主でしょう!!」 周瑜が声を張り上げる。
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