政略結婚と、張任の思い出。

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田豊の言葉を王甫が継ぐ。 「彼女達は400年続いてきた漢の3公(帝の補佐。時代により変わり、後漢では太尉・司徒・司空)を歴任してきた名門袁家で生まれ育ち、袁紹は世間知らずで、袁術は目先の利益しか見れず、身近な者の耳に優しい言葉しか聞こうとしない。 ましてや、400年大陸を治めてきた帝の補佐役である袁家の力を信じて疑わない。 だからこそ、彼女達にとって最大の敵は同じ袁家であり、従姉妹同士だからこそ、手心を加え、いつまでも戦が終らない。 と、そういう事です兄貴」 「成る程。 じゃあ、本題と行こうか」 吸う。 「これより! 南北漢を平定し大陸に平安をもたらすため、東伐を開始する! 異議のある者は申し出よ!」 その場にいる者達の顔を見る。 王甫。田豊。浅葱。蘇芳。陳岑。張仁。陳珪。陳登。 皆の顔に不満は見えない。 浅葱にいたっては『待ってました』と顔に書いてある程だ。 「異議は無いな。 王甫!田豊!蘇芳!」 「「はっ!」」 「3人で協議し、明朝の軍議までに軍略の立案を頼むぞ」 「分かったわ」 と、田豊。 「とんだ鬼畜ですね」 と、王甫。 「ゆーさま、また無茶言う」 と、蘇芳。 俺は心の中で申し訳なく思いながらも、魔王として聞く。 「出来ないのか?」 「「いえ、朝飯前です」」 ◆◆◆
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