黒田、将を欲する。

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まぁ、それも大陸の大きさを考えれば、さもありなんってとこだが。 簡単に言えば。 統治者がいない無法地帯とかした益州に俺という指導者登場。 ↓ 有志を集め、そのまま益州を乗っとる。 ↓ 益州を本拠地に南蛮や西域を平定し、足場を固める。 ↓ 魏と呉を平定。 ↓ 世界征服完了。 ↓ ハッピーエンド(?) どうしよう。 この計画自分で見てもバカ丸出しだ。 まぁ、いっか。 細かいとこは後々詰めよう。 とりあえず、今は目指せ益州。 「どうしたの?黒田どの。 黙ったと思ったら突然ニヤニヤしたりして。 端から見たら結構不気味よ」 「田豊。お前は歯に衣を着せる事を覚えた方がいい」 「無理ね。性分だもの。 それに、もし他人に見られて、とのが不気味だと貶されるのはとても不快だわ」 こ、これはデレたと見ていいのか? いいんだな? いいんですね? 田豊は一言で言えば姉さん女房だ。 太い眉と勝ち気な眼差しは彼女の剛直な気性がありありと見てとれ、黒い長髪を首元で結って肩に流した合間から見えるうなじと、麻布の服では隠しきれない母性的で豊満な体つきにはもう……。 「大丈夫?黒田どの。 年頃だから分からないこともないけど、昨日今日と知り合ったばかりの部下に欲情するのは自重した方がいいわ」 「すまん」 鼻を摘まんで上を向く俺の背を擦ってくれるような、とても素晴らしい女性です。
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