黒田、将を欲する。

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◆◆◆ それから数十分後、単福が夕飯と共に現れ、水鏡先生の好意に甘えて夕飯をご馳走になった。 その時に単福にも参軍の件の了承を伝えると、泣いて喜んでいたのが印象的だった。 どうやら、外見から認められないと思っていたらしい。 まぁ、確かに。 どっからどう見ても幼女にしか見えないからな。 それにしても何故、恋姫の世界の軍師は幼女が多いのだろうか? 何か法則的な物でもあるのか? まぁ、孫さん家の周瑜さんや、うちの田豊みたいな例外もいるけど、比較的に皆幼いよな。 そう思いながら田豊に目をうつす、いつものように整然とした態度でピーマンをよけていた。 チンジャオロースの。 「いや、ピーマンも食えよ」 一瞬、ビクッと肩が跳ねるが直ぐに冷静になる田豊。 「苦いものは苦手なのよ」 子供の駄々だった。 「命令だ。食え」 「ふぅ……とのの命令とあらば致し方無いわね」 そういいながらも渋々とちまちまピーマンを食べる田豊の姿に悶えたい気持ちを必死に抑える。 これがギャップ萌えというものか!! そう叫びたい気持ちも必死に抑える。 その姿を隣にいる王甫に冷めた目で見られたのはまた別の話だ。
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