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「ここから西に益州に入り、巴西に向かいなされ」
「巴西ですか?」
「うむ。厳顔という女傑がおる。あの者ほどの猛者なら世に漂い始めた乱世の空気を敏感に感じ取っておろう。
あやつもお主になら力をかすやもしれん」
厳顔。三国志好きなら結構この厳顔が好きな人は多いんじゃないだろうか。
『わが州に切られる者はいても、降る者はいない。早く首を切れ』
と、張飛に向かって言ったことは、忠臣として後世にも残されている。
「水鏡先生、何から何まで有り難うございます。
ご恩は忘れません」
「よい。お主の作る国を見とうなっただけじゃ」
「光栄です。
では、これにて」
「うむ。達者でな」
こうして、俺達黒田軍は陳岑・単福という新しい仲間を加え、荊州をあとにした。
目指すは益州巴西。
そして俺は初めて益州にて戦を経験する事となる。
拳を使い、気絶させるのではなく。
兵を使い、殺すこととなるのだ。
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