鳶と孔雀スピンオフ小説02『ヒダリテホウタイ』

4/5
前へ
/5ページ
次へ
その子とは中学も一緒で同じクラスになった。 だけどあれ以来、まともな会話すらしていない。 中学生になって俺の趣味も漫画から音楽へと変わり、バンド仲間という親友もできた。 しかし家に帰ってからは小学生の頃となんら変わりなく、一人黙々と机に向かい詞を書いていた。 フと記憶の中に、“あの頃”がよぎった。 「ケガをしたフリをしたら、また話しできるかな……」 俺は左手に包帯を巻き次の日学校へ行く事にした。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加